「カビ」と聞いたら、「お風呂場」を連想する人が大半だと思いますが、じつは「寝具(ベッド、布団)」にもカビが生えやすいということ、ご存知ですか?
なんとなく「におうかな?」と気になり、ベッドパッドを外してみて、マットに生えたカビに初めて気づいてビックリする……というようなケースが近年、増加しています。
「寝具」(ベッド、布団など)のカビは、お風呂場のカビよりも発生させてはいけない(増やしてはいけない)カビと言えます。
なぜなら、カビ(胞子)を一晩中、近い位置で、たくさん呼吸してしまうからです。
そんなカビを発生させないようにするにはどうしたらいいのか?すのこベッドのカビの取り方や解決策を紹介していきます。
すのこベッドのカビに悩まれている人は必見ですよ!
カビのベッドや部屋で寝ると身体に与える影響は?
カビは地球上に存在する微生物の約36%も占めているとも言われており、少なくとも3万種以上はあると考えられています。
身近なカビの種類としては黒カビ、青カビ、赤カビ、白カビ(アオカビ属)、ススカビなどがあります。
ヨーグルトやチーズ、醤油、ワインなど食品に必要なカビもありますが、黒カビ、青カビ、ススカビは人体に影響が及びます。
カビのベットや部屋で寝ると、寝ている間の5~8時間、カビの胞子を吸い込み続けることになりますよね。
カビの胞子が体内に入ることで、気管支ぜんそくや鼻炎といったアレルギー症状が現れる場合があります。
呼吸器の疾患である「アレルギー性気管支肺アスペルギルス症」はカビが原因で起きるもので、「アスペルギルス」とはカビの一種です。
気管支喘息を患っている方がかかりやすい疾患で、症状が進行すると息切れ・呼吸困難が常に起こるようになります。
青カビの中には「マイコトキシン」というカビ毒を作る種類もあり、肝臓がんや腎臓がんの原因となる場合があります。
また、カビはシックハウス症候群の原因にもなります。
このようなカビによる健康被害をなくすためには、カビの除去、そして予防が必要です。
すのこベッドのカビを簡単に落とす取り方を紹介!
そんな寝室のカビ対策に、「すのこベッド」を使っている方も多いでしょう。
隙間があるので通気性がよく、木材が湿気を吸収してくれるので、カビが生えにくく、夏場は熱がこもらないので涼しく過ごすことができます。
高温多湿の日本で快適にベッドを使うために開発された製品です。
しかし、すのこベッドにもカビは生えます!
すのこベッドは土台の上にマットレスや布団を敷いて使いますが、長期間敷きっぱなしだと通気が妨げられ、木材が吸収しきれないほどの湿気がたまることがあります。
また、布団やマットレスをどけて掃除をしなければ、カビの栄養源であるホコリがたまりがちです。
すのこベッドを使っていれば安心と、布団やマットレスを長期間あげずにいると、カビが生えてしまうかもしれません。
なお、すのこベッドに生えるカビは黒カビや緑カビが多いです。
特に緑カビは木材を腐食させてしまうので、放置しておくとすのこベッドの寿命が短くなる可能性もありますよ。
そんなすのこベットにカビが生えてしまったら、そのカビを落とさなくてはいけません。
すのこベッドのカビ取りで一番簡単な方法は、陰干しです。
木製のすのこは、直射日光で干すと、変色やひび割れの原因になります。
天気にいい日に日陰でしっかりと干すのがおすすめです。
陰干しすることで、カビは死滅ますが黒い斑点は残ってしまいます。黒い斑点が残っていても、カビがすべて死滅してしまえば使用に差支えはありませんよ。
他にも、アルコール(エタノール)を使ってカビの除去することもできます。
アルコール除菌スプレーやエタノールをかけ、キッチンペーパーやティッシュなどでカビを拭き取りましょう。
大切なのは、カビを拭ったものはどんどん捨てることです。
カビの胞子が付着したもので何度も木材を拭くと、かえって胞子をすのこのなかにもぐりこませてしまいます。一度カビを拭ったものはそのまま捨てましょう。
カビを拭い終わったら、完全に乾燥させてからマットレスや布団を敷きなおしましょう。作業時間は1~2時間程度です。
また、酸素系漂白剤(キッチン用漂白剤)を用いてもカビを落とすことができます。
漂白剤をキッチンペーパーなどに染みこませ、カビを覆いましょう。その後、10分ほど放置してから硬く絞った雑巾や不要な布などで、漂白剤を拭き取ります。
このときも、カビを拭ったらこまめに洗ったり取り替えたりします。
こうしてカビを取り終わったら、すのこが完全に乾くまで放置しましょう。
日光に当てたり風通しのよいところに置いておくほか、エアコンをドライにして乾かすのもおすすめです。
すのこが完全に乾いたら、マットレスや布団を敷き直しましょう。
すのこベッドにカビを寄せ付けない予防対策は?
すのこベッドにカビが生えるのを防ぐには、マットレスや布団を敷きっぱなしにしないことが最も効果的です。
最低でも2週間に1度はすのこベッドを土台だけにしましょう。
布団乾燥機を用いるのも乾燥効果がありますが、やはり直接木材を空気にあてることが大切です。
すのこベッドを乾燥させている間は、布団やマットレスを干して湿気を飛ばしておくと、なおいいでしょう。
どうしてもこまめに布団やマットレスをあげられない場合は、防湿シートを敷いてくのも効果的です。
また、すのこベッドも定期的に掃除しましょう。
土台に掃除機をかけてホコリをとり、アルコール除菌スプレーをかけてカビを予防します。
ホコリはカビの栄養源となるので、入念に掃除をしてください。
また、ベッドの下にたまったホコリも忘れてはいけません。
なお、アルコール除菌スプレーを用いたら、完全に乾かすまでマットレスや布団は敷かないようにしましょう。
ちなみに、すのこベッドに使われる木材には、キリ、ヒノキ、スギ、パイン材などがあります。
この中で最も除湿効果がすぐれているのがキリです。
湿度の多い部屋で使うという場合や、こまめにお手入れができない場合は、キリ材のすのこベッドを選び、除湿シートなども活用しましょう。
すのこベッドのカビ対策に使える便利グッズ
それでは、すのこベッドのカビ対策に使えるグッズをいくつかご紹介します。
専用のカビ取り剤や除湿シートはあるととっても便利ですよ。
カビ取り侍
木材を始め、布団などにできたカビにも使えるスプレー洗剤です。
スプレーして放置し、水拭きするだけでカビをキレイに落とせます。
ゴシゴシこすって素材を傷めてしまうこともないので安心です。
備長炭ドライペット
定番の置き型除湿剤です。
ベッドの下などに置いておけば、湿気と一緒にイヤな臭いも吸い取ってくれるので、いつも快適に過ごせますよ。
調湿シート からっと寝
『調湿シート からっと寝』は湿気と臭いを吸収してくれるシートで、敷布団やベッドパッドの下に敷くだけでカビ予防ができます。
吸湿センサーがついていて、青からピンクに色が変わったら天日干しのサイン。
青色に戻るまで湿気を飛ばせば繰り返し何度も使えます。
まとめ
寝室や布団のカビはなかなか気付きづらいのもあり、対策していないご家庭も多いのではないでしょうか。
普通のベットからすのこベットに変えるだけで、通気性は抜群に良くなるのでお勧めですよ。
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