冬至にゆず湯に入ると「かゆい」と感じたことはありませんか?
かゆみだけではなく子供がゆず湯に入ると「痛い」という痛がる声も!
そこで今回は、かゆみの原因やゆず風呂で肌がかゆい場合の対処法や、ゆず湯に子供を入れても痛がらない入り方をご紹介します。
ゆず湯にゆっくり入って風邪をひかない健康な体づくりをしていきましょう!
ゆず湯でかゆい!かゆみの原因は?なぜかゆくなるの?
今年の冬至は12月21日です。
毎年、冬至の日にはかぼちゃを食べたり、ゆず湯にはいったりそれぞれのおうちでも季節行事を楽しんでいるでしょう。
そんな冬至のゆず湯ですが、入浴していてぴりぴりしたり、かゆくなったり、沁みて痛い思いをする人もいるのではないでしょうか。
柚子にはさまざまな成分が含まれていますが、かゆみやぴりぴりとした刺激をもたらす成分を「リモネン」といいます。
この「リモネン」は柑橘類に共通して含まれており、特にゆずにはレモンよりも多くのリモネンが含まれています。
リモネンは交感神経の働きを活性化させ、脂肪の分解を促進して内臓脂肪を減少させると働きがあります。
また、油分を落とす効果もあるので、洗剤の成分としてもよく使われています。
ゆず湯に入るとお肌がつるつるになるもの、肌の余分な皮脂を取り除く働きがあるためです。
しかし油分の洗浄力が強く必要以上に落としてしまうため、肌の弱い人や乾燥肌の人、高齢者や子供には刺激を感じやすくなるのです。
また、リモネンの分子は非常に小さいため、皮膚の毛穴の中にまで入り込めてしまう性質もあります。そのため、触れただけでかゆくなったり、ピリピリすると感じてしまうのです。
皮膚の強い人でも、ゆず湯に入ったあとはいつまでもちょっとした刺激を感じてしまうのはこのためです。
ゆず湯で肌がかゆい場合の対処法を紹介♪
ピリピリしたり、かゆみが出たときはすぐにシャワーで皮膚についたゆずの成分を、しっかり洗い流してください。
そのあとは、皮膚表面の油分が奪われている状態なので保湿クリームやローションでしっかり保湿すれば徐々に刺激もおちつくでしょう。
かゆみが強い場合はかゆみ止めを塗って様子をみてください。
湿疹がでたりかゆみがおさまらない場合は、アレルギーの可能性もあるので、はやめに皮膚科を受診してくださいね。
ゆず湯に子供を入れても痛い場合 痛がらない入り方とは?
ゆず湯に子供が入れるのはいつから?
「ゆず湯は赤ちゃんやこどもに禁忌」ということはありません。
お医者さんに聞いても「お母さんの判断にまかせます。」といわれることが多いのではないでしょうか。
ただ、赤ちゃんやこどもの肌は大人以上に皮膚が薄くデリケートなので十分に注意が必要です。
おむつかぶれや肌荒れがひどい赤ちゃんやこどもには、かわいそうな思いをさせてしまうかもしれないので、控えたほうが良いでしょう。
では、「年に1度の伝統行事なので、ぜひこどもと楽しみたい!」という場合の工夫についてまとめてみました。
ゆず湯に子供が痛がらない入れ方とは?
ゆずをよく洗う
農薬が原因でかゆみや痛みが出る場合もあります。
しっかりよく洗いましょう。
この時ゴシゴシ洗いすぎて、皮の部分に傷が入らないように気を付けましょう。
皮に傷がはいるとそこから成分が多く流れ出て刺激が強くなってしまいます。
ゆず湯に入れる「ゆずの数」を少なくする
入浴施設では大量のゆずが浮かんでますよね。
インスタ映えもするのでたくさんゆずを浮かべたいところですが、家庭では1個で充分です。
家庭用の浴槽なら1個でしっかりとゆずの効能は得られます。
また、ゆずの成分で浴槽を痛める危険性もあるので注意が必要です。
ゆずを丸ごと入れる
輪切りにしたり皮に切れ目を入れれば、成分が一気にお湯に溶け込んで効能が良くなりますが、その分刺激が強くなります。
丸ごといれるとゆずの成分がゆっくり溶け出て刺激をおさえてくれます。
ゆずを袋に入れる
ガーゼで包んだり、ネットなどの袋に入れることで、溶け出る成分を抑えることができます。
ゆずを揉まない
湯船に浮かんでいると揉みたくなりますが、ぐっと我慢してください。
揉んだり、絞ったりすると成分が多く流れて出てしまうので刺激が強くなります。
ゆずを湯通しする
沸騰したお湯にゆずを入れて再沸騰します。
そのあと、よく洗い流してから浴槽に浮かべます。
ゆずの香りも落ちてしまいますが、刺激はぐっと減らせます。
ゆずの皮を乾燥させる
ゆずの皮をむいて天日干しします。
乾燥してからお茶パックやネットに入れてから、お風呂に入れると刺激が少なく入浴できます。
最後に楽しむ
入浴する時に最初からゆずを湯船に浮かべるのではなく、身体が温まって「もうちょっとしたら上がろうかな~」という時にゆずを浮かべ短時間で切り上げると、あまり身体に刺激を受けずにゆず湯を楽しむことができます。
ゆずを洗面器に入れて香りを楽しむ
ゆずを湯船には入れず、洗面器に浮かべるだけでも雰囲気を楽しめます。
おむつかぶれや肌荒れのある赤ちゃんでもこの方法なら楽しめますよね。
浴室内にゆずの香りが漂い、気分だけでも満足できるますよ。
ゆず湯は、長時間浸かるのではなく20分程度で上がってくださいね。
肌が強い方でも、長時間の入浴は避けてください。
シャワーで洗い流した後は、皮膚のバリアが弱っている状態なので必ず保湿クリームやローションでスキンケアをしてください。
また、柑橘系のゆずには紫外線を浴びることで日焼けしやすくなる成分があります。
朝や昼間にゆず湯に入った後、外にでると、日焼けやシミ・しわなどの肌トラブルの原因になってしまいます。
特に皮膚の弱い赤ちゃんや子供は要注意ですので、ゆず湯は夕方や夜、就寝前に入りましょう。
冬至にゆず湯に入る健康効果・効能とは?
冬至にゆず湯にはいるようになったのは江戸時代頃からで、冬至は「湯治」、柚子(ゆず)は「融通が利くようになりますように」という語呂合わせからともいわれています。
もともとは冬至の「一陽来復」の運を呼び込む前に厄払いをするための禊(みそぎ)が由来であり、冬が旬のゆずは香りが強くて、魔よけの色である黄色をしているこもあり、邪気(病魔)を祓うといわれていました。
また、ゆずは実るまでに長い年月がかかるので「長年の苦労が実りますように」と願いも込められているそうです。
古くから日本人に親しまれてきたゆず湯はどのような健康効果・効能があるのでしょうか。
ゆずのぴりぴりする刺激であるリモネンには、先ほどにも説明したように交感神経の働きを活発にさせる作用があります。
血液循環が良くなり、代謝を上げて活動性を高めてくれます。また食欲を抑える作用もあることからダイエットに効果的であるといえます。
また血液循環が良くなることで、育毛の促進・抜け毛予防にも効果があります。
香りの成分であるユズノンは皮の部分に含まれます。抗菌・殺虫効果・鎮痛作用などのほかにも、集中力を高める効果やリラックス効果もあります。
血行を促進し、身体を温める働きもあるといわれています。
同じく香り成分のシトラールには抗菌・鎮痛・鎮静作用があります。
免疫を維持する働きがあり、風邪の予防や疲れた時になりやすい口唇ヘルペスを予防する効果があるといわれています。
そのほかにもビタミンCやクエン酸には美肌効果があるため、肌の張りや赤びれの改善など様々な効果があります。
・風邪の予防
・ひびやあかぎれの改善
・リラックス効果による睡眠の質向上
・血行促進
・冷え性の改善
・腰痛や関節痛の軽減
・育毛促進や抜け毛の予防
まとめ
「冬至の日にゆず湯に入ると、その一年は風邪をひかない」といわれています。
大事な家族が健康に過ごせることが何よりの願いですよね。
これまで、「ゆず湯はピリピリして痛いから嫌!」と敬遠していた人も、今年はこのちょっとしたひと工夫を活用して、ゆず湯を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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