お正月になると年賀状や福袋や広告などに七福神が描かれていて、よく見かけますよね。
七福神を信仰すれば、7つの幸福を授けられ7つの厄災が取り除かれると言い伝えられています。
江戸時代にはお正月に七福神を祀ったお寺や神社を巡拝して開運を祈るという『七福神めぐり』が確立し全国に広まりました。
そんな縁起が良いイメージのある七福神ですが、それぞれの神様の名前やご利益についてしっかり知っていますか?
今回は、
■七福神の正しい並べ方や順番ってあるのか?
■七福神の名前の覚え方や見分け方
について解説していきます。
ご家庭で子どもさんに質問されたとき、きちんと教えられるようしっかり覚えておきましょう。
七福神の並べ方の正しい順番ってあるの?
七福神(しちふくじん)とは福徳(幸福と財産)の神様として古くから信仰されている7柱(神様は1人ではなく1柱〈はしら〉と数えます)の神様のことをいいます。
■日本古来の神様である恵比寿天(えびすてん)
■インドから入ってきた神様の毘沙門天(びしゃもんてん)・大黒天(だいこくてん)・弁財天(べんざいてん)
■中国から入ってきた神様の寿老人(じゅろうじん)・福禄寿(ふくろくじゅ)・布袋尊(ほていそん)
の7柱を合わせて『七福神』と呼んでいます。
七福神の並び方に正しい並び方という決まりはありません。
ただ、よく見かける一般的な並び方はあるようです。
恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋尊
並び方に特に決まりがあるわけではないのですが、ルールはあるようです。
✅唯一日本固有の神である恵比寿天は向かって左端
✅恵比寿天と大黒天は隣同士(大黒天が大国主命、恵比寿が大国主命の息子・事代主であ
ると同一視されているため。)
✅福禄寿と寿老人は隣り合わせ(道教の神様で、同じ南極星老人の化身だから)
また、具体的な願い事がある場合はそのご利益を持つ七福神を向かって左端に置くと願い
が叶うといわれています。
子どもでも簡単に覚えられる七福神名前の覚え方と見分け方
子どもに「七福神の名前おしえて~!」と言われて「恵比寿と~大黒天と~、え~と。」と詰まってしまうことも多いですよね。
あの女の人は誰だっけ・・・?とか。
カンタンに覚える方法があります。
これだけじゃ何のことかわかりませんよね。
では説明します。
まず、「エビでタイを釣るお年寄り」は
エビ・・・恵比寿天(えびすてん)
タイ・・・大黒天(だいこくてん)
お年寄り(老人)・・・寿老人(じゅろうじん)
を意味しています。
はじめが欠けてる「(は)・ひ・ふ・へ・ほ」は、
ひ・・・毘沙門天(びしゃもんてん)
ふ・・・福禄寿(ふくろくじゅ)
へ・・・弁財天(べんざいてん)
ほ・・・布袋尊(ほていそん)
を意味しています。
前半は思い出しやすいですが、「ひふへほ」だけで思い出せるかちょっと不安ですが・・・。
取引先の担当者さんや子どもの同級生の保護者さんを覚える時、名前と容姿(特徴)を一緒に覚えると、思い出しやすくなりますよね。
七福神の特徴も一覧にしてみました。
名前 |
特徴 |
恵比寿天(えびすてん) |
「釣り竿」「鯛」「狩衣(かりぎぬ)」 七福神で唯一日本の神様 右手に釣り竿を左手に鯛を持っています。 昔は漁業の神様でしたが、商業の発展に伴い商売繁盛の神様として信仰を集めています。 |
大黒天(だいこくてん) |
「打ち出の小づち」「大きな袋」 インドの神様です。 頭巾をかぶって打ち出の小づちと大きな袋を背負っているのが特徴です。 日本神話に出てくる大国主命と同一人物と考えられています。 |
毘沙門天(びしゃもんてん) |
「鎧を着ている」「厳しい顔」 インドの神様です。 仏教では仏法と北方を守る四天王 七福神の中では唯一の武神で鎧を着ています。 |
弁財天(べんざいてん) |
「女神」「羽衣」「琵琶」 インドの神様です。 七福神では唯一の女神。 羽衣を着て琵琶を手に持っています。 仏教では音楽や芸能・言語・知恵・財宝・福徳の女神とされています。 |
福禄寿(ふくろくじゅ) |
「頭が長い」「白いあごひげ」「老人」「耳たぶ」 中国の道教の神様です。 南極老人星の化身と言われています。 頭が長く、白いあごひげと大きな耳たぶが特徴です。 杖をつき、鶴や亀を従えた姿で描かれる時も多いです。 |
寿老人(じゅろうじん) |
「シカ」「桃」「うちわ」「老人」 中国の道教の神様です。 南極老人星の化身と言われています。 3千年生きているしかと一緒にいて、不老長寿の桃をもち団扇(うちわ)を持っています。 |
布袋尊(ほていそん) |
「太鼓腹」「大きな袋」「お坊さん」 中国の実在した禅僧です。 弥勒菩薩の化身と崇拝されていました。 太鼓腹に大きな袋を持っています。 |
七福神の主な後利益を覚えよう!
七福神【恵比寿天】ご利益
恵比寿天はイザナギとイザナミの間に生まれた蛭子尊(ひるこのみこと)と言われています。
3歳になっても自分の足で立つことができなかったため、船に乗せて海に流されたと伝えられています。
漁民に大漁をもたらす神様と信仰されたのち、商業の発展に伴い商売繁盛の神様とし信仰されています。
七福神【大黒天】ご利益
米俵に乗り打ち出の小づちを振っている姿から、財運福徳のご利益があります。
そこから派生して農作物の豊作をもたらす五穀豊穣の神様とされています。
商業の発展に伴い商売繁盛の神様として信仰されるようになりました。
七福神【毘沙門天】ご利益
四方を守護する四天王のリーダー格として知られており、別名「多聞天」ともいいます。
武運や財宝の神様として信仰されているほか、いかめしい顔つきをしていることから、厄除けの効果もあるといわれています。
戦国武将の上杉謙信が毘沙門天を信仰していたことも有名ですよね。
七福神【弁財天】ご利益
才能と財産を兼ね備えていることから「弁才天」「弁財天」の2種類の表記が使われています。
水の女神様なので水に関係するところに祀られることが多いです。
江の島や広島の厳島、滋賀の竹生島などが有名ですね。
七福神【福禄天】ご利益
名前の通り、福(血のつながった実子に恵まれる)・禄(身分と財産)・寿(健康に長生き)の3つの願いをかなえてくれる神様。
ここでの福(幸福)は、あらゆる幸福のことではなく、子どもが生まれることです。
七福神【寿老人】ご利益
長寿のシンボルであるシカを連れ、不老長寿のシンボルの桃を持ち、難をはらう団扇を持っています。
病気や厄債をはらい、健康・長寿と福徳をさずける神様として信仰されています。
七福神【布袋】ご利益
禅僧の時、「泣いて暮らすのも一生、笑って暮らすのも一生。同じ暮らすなら笑って暮らせ」と説いていました。
福々しい外見から、富貴繫栄、夫婦円満の神様として信仰されています。
まとめ
ここまでで、七福神の名前とご利益を覚えられましたか?
お正月には七福神を目にする機会が多いと思いますので、ぜひ子どもたちに教え伝えていってくださいね。
この機会に家族で七福神参拝巡りをするのも良いかもしれませんね。
もちろん、感染症予防対策は万全にして楽しんでください!
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