台風にも名前が付いているということはご存知でしょうか?
アメリカのハリケーンに名前がついていることは割と有名だと思いますが、実は日本の台風にも名前がついているのです!
一般的に日本では、「台風1号」などのように、数字で表した言い方に馴染みがあると思います。
なので、あまり多くは知られていないと思いますが、2000年以降、北西太平洋または南シナ海の領域で発生した台風に限り、アジア名が付けられるようになったのです。
そこで台風の名前に女性名が多いのはなぜか?台風の名前のつけ方や面白い台風の名前についてもご紹介します!
台風の名前に女性名が多いのはなぜ?
現在、台風の名前は、北西太平洋または南シナ海の領域で発生した台風に限り、「台風委員会」によって付けられています。
台風委員会とは、『ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会、前・ECAFE)』および『WMO(世界気象機関)』によって設立されたもので、日本を含む14カ国が加盟しています。
そして、台風の名前はこの14カ国が持ち寄った140個の名前を、1〜140番のリストにして、順番にローテーションしています。
そもそも、なぜこのように名前を付け始めたかというと、一つは、アジア各国・地域との連携を強化するためです。
国や地域の固有の言葉を採用することは、お互いの文化を尊重し、理解を深めることにもつながります。
もう一つは、慣れ親しんだ名前を付けることで関心を持ってもらい、防災意識を高めてもらうためです。
実はこの140個の名前リストには、女性名はほとんどありません。
では、台風の名前に女性名が多いというイメージを抱いている方が多いと思うのですが、それはなぜでしょうか?
台風の名前はかつて、アメリカによって付けられていました。
それこそ初めの頃は、女性の名前がついていたそうです。
(「自然現象」を表す名詞はSheになることが由来という説があるそうです。)
しかし、1979年からは交互に男女の名前をつけています。
では、なぜ女性のイメージが強いのでしょうか?
それは、被害の大きな台風には、女性の名前がついているものが多いからです。
例えば、2005年にアメリカを襲ったWilma(ウィルマ)やKatirina(カトリーナ)などがそうです。
なんとなく、名前だけ覚えている方も多いのではないでしょうか。
また、女性の名前は穏やかな印象を与えやすいため、油断してしまう人が多い…という説もあるそうです。
というわけで、女性名が多いという印象なのはこういった理由があるからで、現在は様々な国によって、いろんな名前がつけられています。
台風の名前の付け方や由来とは?
台風の名前の付け方は、先ほども記載した通り、北西太平洋または南シナ海の領域で発生した台風に限り、『ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会、前・ECAFE)』および『WMO(世界気象機関)』に設立された台風委員会によって、アジア名がつけられるようになりました。
台風委員会の加盟国などが持ち寄った140個の名前を1~140番のリストにして、順番にローテーションしています。
これは2000年以降から始まった取り組みで、台風第1号の『ダムレイ』から始まり、140番の『サオラー』の後はまた先頭のダムレイに戻るというルールです。
台風の年間発生回数は平年25.6個のため、約5年をかけて140個の名前が一巡する計算になっています。
また、通常はこの140個の名前を繰り返し使用しますが、名前が変更される場合もあります。
例えば、多くの被害のあった台風の名前は、台風委員会の加盟国や地域の要請を受けて、今後使えないようになることがあるのです。
そういった場合は、新しい名前を提案して、常に140個の名前候補をキープすることになっています。
そして、140個のリストのうち、日本からは10個の名前が提供されています。
日本から提供している名前は全て星座に由来していて、『コイヌ』『ヤギ』『ウサギ』『カジキ』『カンムリ』『クジラ』『コグマ』『コンパス』『トカゲ』『ヤマネコ』の10個です。
星座の名前が選ばれているのは、特定の個人・法人・地名などではなく、利害関係が生まれにくいためです。
また、台風と同じ『天空』にあり、多くの人にとって身近な存在であることも理由に挙げられます。
さらに、アルファベット9文字以内で発音が難しくない、などといった条件をクリアしたものが選ばれています。
ちなみに、日本からは星座の名前が選ばれていますが、外国では植物や動物、神話や伝説などに登場する名前なども選ばれています。
リストの先頭の『ダムレイ』は、カンボジアを代表する動物の「象」を意味しています。
他にも、韓国は『ケーミー(蟻)』『チェービー(ツバメ)』『ノグリー(タヌキ)』『コーニー(白鳥)』『トクスリ(ワシ)』などといった、生き物の名前が選ばれています。
中国は、『ドゥージェン(ツツジ)』、タイの『チャバ(ハイビスカス)』、マレーシアの『マーワー(バラ)』、マカオの『ムイファー(梅の花)』などといった植物の名前が選ばれおり、どれも馴染みのあるものが多いと思います。
やはり、14カ国共通のものになるので、親しみのある名前が選ばれていることが多いようですよ。
これ台風の名前?面白い名前一覧!
先ほど、台風の名前は馴染みのあるものが多いと記述しましたが、実はその中でもちょっと面白い、遊び心のある名前もあるのです。
少し、ご紹介したいと思います!
『ウーコン』(中国)/孫悟空
日本でもよく知られている通り、西遊記の主人公の「孫悟空」です!
孫悟空のやんちゃな性格と、台風の荒々しさがどことなく似ていますよね。
『バビンカ』(マカオ)/プリン
子供だけでなく、大人も大好きなスイーツのプリンです!
マカオでは伝統的な製法でつくられる牛乳プリンが有名で、地元の人から観光客まで広く愛されています。
『ブアローイ』(タイ)/タイの伝統的なスイーツの名前
日本のおしるこに似ていて、ココナッツミルクの中に白玉団子が入ったスイーツのことです。
台風の名前が『おしるこ』だったら、ちょっと気が抜けちゃいますよね。
『オーマイス』(アメリカ)/徘徊
台風が徘徊しているのを想像すると、少しぞっとしちゃいますよね…。
「どこに行くかわからない」という危機感が増して、ぴったりな名前かもしれません。
『サンバ』(マカオ)/マカオの名所
サンバと聞くと、あの軽快な踊りをイメージする方も多いにではないでしょうか。
ここでいう『サンバ』はマカオの名所を表していまが、やはり陽気なイメージを持ってしまいますよね。
『ハグピート』(フィリピン)/むち打つこと
確かに台風は怖い印象がありますが、「むち打つこと」も違う意味で同様に怖いですよね。
どうしてこの名前を付けたのだろう?と、ちょっと恐怖を抱いてしまうような名前ですね…。
というわけで、面白い名前や、遊び心のある名前を6点ご紹介しました。
他にも淡水魚の名前など、変わった名前がたくさんあります。
よかったらぜひ、他にも面白い名前を探してみてくださいね。
まとめ
今回は台風の名前についてご紹介しました。
そもそも、台風に名前が付いていること自体、知らなかった方も多いのではないでしょうか?
アメリカのハリケーンに名前が付いていることは有名ですが、台風にまで名前があるとは私も知りませんでした!
よかったらこれを機に、台風が発生したら「この台風の名前はなんだろう?」とぜひ調べてみてください。
お友達とのちょっとした話題にもなって、盛り上がるきっかけになるかもしれません。
そして最後に、、、
「台風に対する危機意識をしっかり持ち、自分の身は自分で守る」ということも忘れないようにしましょうね。
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