今回の東京オリンピックでは、新競技が実施されるのをご存知でしょうか?
今回新たに実施されるのは、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの4つの競技です。
サーフィンといえば、サーフボードと呼ばれる板の上に乗り、波の上を颯爽と滑る、アレです。
説明するまでもなくみなさんよくご存知のことと思います。
しかし、競技としてのサーフィンとなると、なじみのない方も多いのではないでしょうか。
そこで、波が無かったらどうするのか?ルールや注目選手、場所はどこで開催さるのか?など競技としてのサーフィンについて解説していきます。
東京オリンピックのサーフィン会場の場所や日程は?
まずは東京オリンピックのサーフィン会場と日程からご説明しますね。
東京オリンピックでサーフイン競技の会場となるのは、千葉県長生郡一宮町の釣ヶ崎海岸です。
房総半島の太平洋岸に長く連なる九十九里浜の南端に位置し、年間を通して良質な波が打ち寄せることから、多くのサーファーに親しまれています。
その波は世界最高レベルともいわれるこの海岸に白羽の矢が立ちました。
日程は7月25日(日)から8月1日(日)までの8日間のうち、波のコンディションが良い4日を選んで実施する予定です。
順調に競技を実施できれば最短で28日(水)に男女の決勝戦と表彰式が行われることになっています。
しかし、競技に適した波がくるかどうかは天候に左右されるため、余裕を持って8日間の日程が確保されているのです。
この8日間にはオリンピックサーフィンフェスティバルが並行して開催され、観客は競技と合わせて音楽フェスも楽しめることになっています。
オリンピック競技と音楽フェスという組み合わせを意外に感じる方も多いかと思いますが、サーフィンの国際大会ではこれが普通のことのようです。
気になる出演者ですが、現在のところ情報が公開されておらず、まったくわかりません。
東京オリンピックのサーフィンで波なかったらどうするの?
先ほどもお伝えしましたが、サーフィン会場となっている千葉県長生郡一宮町の釣ヶ崎海岸は、年間を通して良質な波が打ち寄せる位置にあるため、波がないという状況は考えにくいと思いますが、自然とは予想しないことも起きるもの。
万が一ということもありえますよね?
そこで色々と調べてみましたが、情報はみつかりませんでした。
すみません。
今回がオリンピック初競技ということもあり、まだきちんと決められていないのかもしれませんね。
しかし、多くのサーファーが愛する波が起こる場所だけに波がなかったという事態は避けられるように祈っておきましょう!
東京オリンピックのサーフィンのルールや採点方法は?
東京オリンピックのサーフィンはロングボード?ショートボード?どっち
競技で用いられるサーフボードは、ロングボードとショートボードの二つに分けられます。
ロングボードは古くから親しまれてきたもので、長さが9フィート(約274センチメートル)以上あります。中心になるのはボードの上を歩くテクニックです。
一方、ショートボードは1970年頃に登場し、6フィート(約183センチメートル)以下の長さで、先端がとがっています。
それまでのサーフィンには平面的な動きしかありませんでしたが、ショートボードの登場によって上下方向の動きが可能になりました。
それ以降のサーフィンでは、三次元的な動きをともなう、ダイナミックな技が可能となったのです。
東京オリンピックのサーフィン競技は、このショートボードで競われます。
東京オリンピックのサーフィンのルールや採点方法は?
勝ち上がりの方式
サーフィンでは一つ一つの試合のことを『ヒート』と呼びます。
オリンピックではまず各ヒートを4〜5人の選手で争う予選ラウンドを行い、これを勝ち抜いた選手が本戦ラウンドに進みます。
本戦ラウンドでは2人の選手が1ヒートを戦い、勝った方の選手が次のラウンドに進み、最後は決勝を2人の選手で争うことになります。
東京オリンピック「サーフィン」の採点方法
1ヒートは通常30分程度で、その日のコンディションによってテクニカルディレクターが決定します。
各選手は時間内に25回までライディングして技を披露することができます。
一つ一つのライディングは、5人のジャッジが規準に従って10点満点で採点します。
サーフィンでは選手が繰り出す技のことをマニューバーと呼ばれ、ワールドサーフリーグ(WSL)が定める採点基準は、以下の5点で構成されます。
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マニューバーの難易度はどうだったか
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波に合ったマニューバーを行っているか
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マニューバーのバリエーションは十分か
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革新的なマニューバーが入っていたか
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スピード、パワー、フロー(流れ)はどうだったか
こうした基準で5人のジャッジが出した点のうち、最高点と最低点が除外され、残りの3人の点数の平均が、そのライディングに対する得点として確定します。
実施したライディングのうち、点数の高いもの2本の合計がその選手の結果となります。
ライディングの優先権
サーフィンが同じ採点競技である体操やフィギュアスケートと異なるのは、移ろいやすい自然の波を相手にしなければならないということです。
ですから、どのような技を実施するかという以前に、どの波に乗るかの見きわめが勝敗を左右する重要なポイントになってきます。
1ヒートのうち得点になるライディングは2本だけですから、選手たちはできるだけ多くの波に乗ろうとするより、質の良い波をしっかりと選んで乗ることに意識を集中させます。
一つの波に乗れるのは原則として一人なので、優先的に波に乗れる優先権が定められています。
そのため1対1で争うヒートの場合、所定のブイを先に回った方の選手に優先権が与えられます。
3人以上で争うヒートでは、波のピークに最も近い位置にいる選手が優先権を手にすることになります。
優先権を得た選手の邪魔をする行為はインターフェアとして禁止されており、ペナルティを受けます。
東京オリンピックサーフィンこの選手に注目!
さて、このように実施される東京オリンピックサーフィン競技において、最も注目される選手はやはり、男子日本代表として出場が内定している五十嵐カノア選手でしょう。
五十嵐カノア選手のプロフィール
五十嵐選手は1997年、日本人のご両親のもとにアメリカのカリフォルニア州で生まれました。
ご両親ともに元サーファーだそうで、サーフィン一家の中で英才教育を施され、すくすくと才能をのばしてきたことがうかがわれます。
カノアというめずらしい名前は、ハワイ語で「自由」を意味するのだそうですよ。
アメリカ生まれの日本人ということで、オリンピックに出場する場合、日米どちらの代表となるのかが取り沙汰されてきましたが、本人はかねてから日本代表として出場したい意向を表明していました。
これまでの実績から出場はほぼ確実視されていましたが、5月に行われた世界選手権の結果により、望み通り日本代表として出場することが内定しました。
2019年のWSLチャンピオンシップツアー第3戦「Corona Bali Protected」でアジア人初の優勝を成し遂げるなど、数々の実績を積み重ねてきており、東京オリンピックでも有力なメダル候補の一人です。
世界ではアメリカ、オーストラリア、ブラジルなどに強豪選手がひしめいていますが、その中で五十嵐選手がどのような活躍を見せてくれるのか、楽しみでわくわくしますね。
ちなみに、世界中を股にかけて転戦する五十嵐選手は語学も堪能で、日本語と英語はもちろんのこと、ポルトガル語、スペイン語、フランス語も流暢に話すそうです。
文字通りワールドワイドに活躍する五十嵐選手が挑む、ご両親の母国で開催される大舞台。
その胸中を思うと、応援にも熱が入りそうですね。
まとめ
今回は、東京オリンピック初競技となる『サーフィン』について、
✅開催される場所
✅波がなかったどうするのか?
✅競技としたサーフィンのルールや採点方法
✅東京オリンピック「サーフィン」で注目選手
についてご紹介しました!
今回のオリンピックから、開催国には追加種目を提案する権限が与えられることになりました。
この提案が国際オリンピック委員会(IOC)によって承認されると、競技が実施されるのです。
東京オリンピックの追加種目(空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン)は、4つの新競技と、2008年の北京オリンピックまでは実施されていましたが2012年のロンドンオリンピック以降は除外されていた野球・ソフトボールです。
空手は日本発祥の格闘技ですし、野球とソフトボールは日本で人気の高い競技ですから、なるほどと思わせる選択ですね。
そのほかの3つは若者に人気のある競技ですから、若い世代にオリンピックに関心を持ってもらいたいという意欲が感じられます。
ぜひ今回ご紹介した注目選手の五十嵐カノア選手に注目して、オリンピックを楽しんでくださいね。
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