年末が近づくと、そろそろお歳暮の季節!
でも先方や自分が喪中のときにお歳暮を贈っていいのか悩みますよね?
さらに包装紙やのし紙はどうしたらいいのか?品物選びの注意点など、大人なら知っておくべき喪中のときのお歳暮のマナーや取り扱いについて調べてみました。
先方や自分が喪中のときお歳暮は送ってもいいの?
「喪中(もちゅう)」は忌日から1年のことを言います。基本的にどの宗教でもこの期間を「喪中」と考えます。
周囲とのやり取りをするうえで、「喪中」「忌中(きちゅう)」という言葉は知っておく必要があるでしょう。
※「忌中」とは忌日から四十九日までです。
「喪中」のときは一般的にお祝い事の関わることは避けたほうがいいとされる期間ですが、お歳暮は感謝や御礼の意味を持つ贈り物なので、「喪中」でも贈っていいとされています。
※「忌中」の場合は控えます。
仏式では四十九日、神式では五十日を過ぎてから贈るのが一般的です。
先方が喪中の時
お歳暮を贈ることに問題はありません。
季節の挨拶ですので、喪中であっても常日頃のお付き合いは、普段通り変わらないものと考えて良いです。
ただし、気をつけるべきことはあります。包装紙やのし、贈る時期については下記で確認しておきましょう。
自分が喪中の時
先方に不幸があったわけではないので、普段通りにお歳暮を贈っても可です。
ただ相手先によっては、喪中の人からの贈り物を気にする方も居ますので、やはり四十九日を過ぎてからにしたほうがよいでしょう。
包装紙やのし、贈る時期については、やはり確認しておく必要があります。
喪中のときお歳暮に包装紙やのしはどうすればいい?
通常ののし紙には、紅白の水引きが印刷されている(御祝いの気持ちを意味する)ので、喪中にはふさわしくありません。
《包装を頼むとき》
- 自分や相手が喪中であることを忘れず伝えましょう。
- ネットでは、自分や相手が喪中であることを備考欄に書き添えておきましょう。
《先方が喪中の時》
注意することは、紅白の水引きは掛けず、白無地の奉書紙か無地の白い短冊を使うことです。表書きは「お歳暮」としましょう。
《自分が喪中の時》
忌中明けを待っていたらお歳暮期間が過ぎてしまったというときは、表書きを「寒中お見舞い」とします。
年明けに贈る場合は松の内(関東1/7関西1/15)が明けてからにしましょう。
喪中の場合に送る時期は気にした方がいい?
忌明け前、つまり個人が亡くなられてから49日(四十九日)が過ぎていない場合、時期を考えることが必要です。
まだ個人とお別れされてからあまり時間が経っていないので、気持ちの整理がついていない場合があります。
お歳暮は、忌明け後の四十九日を過ぎてから「寒中お見舞い」として贈るとよいでしょう。
年内に届くようであれば「お歳暮」という名目でも大丈夫ですが、年が明けて「松の内」に届くような場合は「お年賀」になってしまいます。
お年賀は慶事になるので失礼にあたるため、お歳暮として間に合わない場合には、年が明けて1月中旬~下旬に「寒中お見舞い」や「寒中お伺い」として贈るのが間違いがありませんよ。
喪中にお歳暮を贈る際の注意点
相手が喪中の場合、間違っても「個人宛」にお歳暮を贈らないこと!
先方の家族なども故人宛に届くと、不幸を思い出し辛く悲しい気持ちにさせてしまいます。
お歳暮などの贈答品を贈らなくて良いのは「縁が切れたとき=亡くなった時」ですので、故人宛には贈らないようにしましょう。
相手が喪中の場合、お歳暮に添えるお手紙にお祝いの言葉は使わない!
品物と一緒にお手紙を添える場合には、おめでたい言葉は避けるのがマナーです。
特に新年の場合は無意識に「おめでとう」という言葉を使ってしまうものですので、注意しましょう。
「本年もよろしくお願いします」といった挨拶は問題ありませんので、おめでたい文言に気をつけましょう。
自分が喪中の場合、「故人宛」に贈られてきたお歳暮であってもお礼状は出す!
近年は家族葬なども増えており、故人が他界されたことを、事前にお知らせすることができなかったということもあります。
亡くなったことを知らされていない故人様の友人や知り合いから、お歳暮が届くことがあるでしょう。
故人宛にお歳暮が届くということは、贈り主は、亡くなったことを知らずにいます。葬儀を無事に終えた報告と、連絡が遅くなったお詫びをお手紙やはがきで伝えましょう。
お歳暮はお世話になった方への感謝の気持ちを伝えるものですので、原則としてお返しの必要はありませんが、お歳暮をくださるほどの方ですから、さらに香典が送られてくることが考えられます。
そのようなときは、香典返しと同じように四十九日を過ぎたあと、「志」としてなにか贈られるとよいでしょう。
「いただきましたお歳暮は、仏前に供えさせていただきました、ご厚情に感謝します」と一言添えて、お礼状を出すといいですね。
知っておきたい!喪中のときに避けたい品物
お祝い事を連想させる品物(例:紅白うどんなど、紅白ものは特に)は避けましょう。
▼ハンカチ・刃物・櫛(くし)・靴・時計・筆記用具・靴下・下着などは、よくないことを連想させたり、語呂合わせが悪いなど、お歳暮として相応しくない場合があります。
花は花言葉で不吉な意味を持つものがありますので気を付けましょう。
▼例えば、ヒガンバナは「悲しい思い出」、リンドウは「悲しんでいるときのあなたが好き」などです。
訪ね先の近所で買ったものは、間に合わせで買ったような印象を与えてしまうので注意しましょう。
これらは喪中でなくても、贈り物を選ぶときにはジンクスなどは事前に確認しておくと良いですね。
まとめ
喪中の場合は、相手への気遣いが大切ですね。相手の心情を察し、相手の立場に立った行動を心掛けるようにする必要があります。
そうすれば、相手に不快な思いをさせることは少ないでしょう。
明治時代までは、故人との関係ごとに服喪機関(喪に服する期間)が決められていて、行動もかなり制限をされていました。
例えば、人に会うのを控えたり、喪服を着て過ごすなどを細かく守っていたのです。マナーが問われるような場面は気をつけることが多く、悩んでしまうと思いますが、現代はそういった制限も緩くなり、習慣自体が薄れつつあります。
気負いせず、しかし無頓着にならず、ちょうど良い気遣いができるようになるといいですね。
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