梅雨も過ぎればいよいよ夏の到来です!
花火大会やお祭りも、夏の楽しみの一つなのではないでしょうか?
花火大会や夏祭りといえば浴衣を着る方も多いと思います。
浴衣を着たカップルも多く見かけますよね。
一緒に歩く女性に合わせて、浴衣を着る男性はとても素敵だと思います!
しかし、普段浴衣を着る機会ってあまりないので、着るだけでも一苦労ですよね。
そこで今回は、
✅男性の浴衣の帯の結び方はどんな種類があるのか?
✅帯の位置はどう決めるか?
✅浴衣のインナー男性は着るものなのか?
✅浴衣の着方で左前?右前?どっちが上か?
男性の浴衣の着方についてご紹介します。

この夏に浴衣を着る方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。



男性の浴衣の帯の結び方はどんな種類があるの?
![]()
帯の種類
まずは帯にはどんな種類があるのかご紹介していきます。
祭り帯には大きく分けて「角帯」と「巻き帯」の2種類があります。
帯の結び方の種類
次に、帯の結び方の種類をご紹介します。
《角帯の結び方の種類》
♦貝の口結び
角帯の結び方の一番基本的な結び方が貝の口です。
お祭りで見かけるほとんどの人がこの結び方をしています。
まず最初にマスターした方がよい帯の結び方です。
♦ 喧嘩結び
粋に角帯を結びたい方には喧嘩結びがおすすめです。
結び目が体の前にくる結び方です。
喧嘩結びは名前の通り、江戸時代に喧嘩っ早い江戸っ子たちが好んだ帯の結び方です。
帯の先端を引っぱるだけで簡単に帯がほどけます。

江戸っ子たちが喧嘩をする時に、一瞬で法被を脱ぎ捨てられるように考えた帯の結び方だそうです。
♦ 神田結び
こちらも粋な角帯の結び方です。
名前の通り、神田祭りなどでお神輿を担ぐ人たちがやっている代表的な結び方です。
結び目が縦方向にバッテンの形になっているのが特徴的です。
結び目は体の前にくるようにします。
♦神田結び(四枚羽)
神田結びの変形バージョンです。
神田結び四枚羽と呼ばれる結び方です。
結び目が斜めにバッテンの形になっているのが特徴的です。
♦浪人結び
浴衣や着物を着る時にもおすすめの結び方が浪人結びです。
結び目が無いので自動車に乗る時や、電車など長時間座る時におすすめの結び方です。

この結び方は、背中に結び目が食い込まないので、旅館などで寝る時におすすめです。
♦片ばさみ
浪人結びをより簡単にした帯の結び方が片ばさみです。
貝の口結びをしていても、さっと結び変えができるので、急遽椅子に座ることになった時などにおすすめの結び方です。
《巻き帯の結び方の種類》
巻帯は体の前に結び目を作ります。そして、体にぐるぐると帯を巻いて前で結ぶだけです。
巻帯の結び方はこれが基本です。
♦三尺帯の結び方
手ぬぐいの反物生地を使った巻き帯の結び方です。
手ぬぐいの反物生地の帯を三尺帯といいます。

三社祭などの東京のお祭りで今一番流行っている帯の結び方です。
♦三尺帯の喧嘩結び
三尺帯を使って喧嘩結びをすることもできます。
こちらは準備に手間がかかったり、結び目を綺麗に作るのが難しかったりするので上級者向けの結び方です。
♦反物手ぬぐい巻き帯
反物の手ぬぐいを使った巻き帯の結び方です。
女性の着物の帯のように幅を太めにして巻くのがポイントです。
幅の微妙な調節にセンスがいるので、こちらも上級者向けの結び方です。
男性の浴衣の帯の位置はどう決める?
![]()
次に、浴衣の帯の位置をみていきたいと思います。
時々、帯をウエストの位置で締めている人がいますが、男性の帯は腰骨に掛けて巻いていくことが基本です。
帯は低めの方が全体の着姿がバランス良く決まります。
ウエストの位置に締めると裾が広がってしまい、スカートのようになってしまうので注意が必要です。
また、体型によって結び方を少し工夫すると、さらにバランスが良くなります。
ということで、体型別に帯の巻き方のコツをご紹介したいと思います。
通常体型
通常体型の方は「前下がり、後ろ上がり」を意識します。
下っ腹に沿って尾骶骨あたりへ巻きつけます。
角帯と身体との隙間無く密着させると、自然にこの角度になります。
もし角帯の下辺が男性器の生際までならば、結ぶ位置を上下しても構いません。
それでも帯と腹の隙間が広すぎる場合は、手ぬぐいやタオルなどを使って補正するとキレイに仕上がります。
肥満体型
肥満体型の方は、「前下がり、後ろ上がり」を意識します。
下っ腹をすくい上げるようにして臀部上へ巻きつけます。
重力に負けたお腹を持ち上げ、お尻の上の方でぶら下げるイメージです。
気持ちしっかり目に結ぶとスッキリして見えます。
筋骨体型
筋骨体型の方は、「前下がり、後ろ上がり」は無視します。
腰骨下部の肉を利用して水平気味に巻きつけます。
贅肉の殆ど無い体型の場合、通常の位置で結ぶことができません。
腰部で一番出っ張っている箇所、腰骨やや下の肉を利用して真横に結びます。
角帯の下辺が男性器の生際までならば、結ぶ位置を上下しても大丈夫です。
それでも帯と腹の隙間が広すぎる場合は、手ぬぐいやタオルを使って補正します。
男性でも簡単にできる浴衣の帯の結び方
![]()
男性でも簡単にできる浴衣の帯の結び方をご紹介していきます。
貝の口結び
貝の口結びは角帯の結び方で最も基本的な結び方です。
シンプルな仕上がりなので、ぱりっとした清潔な印象になります。
①、帯の端を半分に折って輪を下にし、右手で持つ。(これを手先と呼ぶ)
手先を右脇から握りこぶし二つ分(へそから30cm程度)残す。
②、左脇あたりで、手先の折った部分を広げるようにして巻いていく。
③、一周目、二周目、三周目と、手先と垂れ先が交差するたびに帯を締めていく。
④、二周目または三周目に余った垂れ先を内側に折り返し、手先と垂れ先の長さが同じくらいになるように、長さを調整する。
⑤、手先を下にして、垂れ先で手先をくるむように締める。
⑥、手先を左側に持ち上げて、垂れ先で手先をくるむように締める。
⑦、おなかを引っ込めて、えりを崩さないように時計回りにまわす。
左右にずらす位置に場所を決める。
⑧、完成。結び目は背中心から少しずれているほうが粋に見えます。
浪人結び
角帯の結び方のひとつで、貝の口結びよりも簡単と言われています。
結び目が平らなので車の運転など、長時間座る際に適している結び方です。
最初の基本は、手先や垂れ先の長さ以外は貝の口と同じです。
①、帯の端を半分に折って輪を下にし、右手で持つ。(これを手先と呼ぶ)
手先を右脇から握りこぶし一つ分弱残し、左脇で広がるように巻いていく。
②、二周目または三周目に余った垂れ先を内側に折り返し、垂れ先の長さが手先より若干長めになるように、長さを調整する。
③、手先を下にして、垂れ先で手先をくるむように締める。
④、垂れ先を一周目と二周目の間に上から差し込み、締める。
⑤、おなかを引っ込めて、えりを崩さないように時計回りに結び目を後ろへまわし、完成。
結び目は背中心から少しずれているほうが粋に見えます。
兵児帯の結び方
粋な柄のちりめん帯を、さりげなく腰骨のあたりで締める結び方です。
ちょうちょ結びができれば誰でも簡単に結べます。
また、ボリューム感があるのでお祭りなどに向いています。
①、兵児帯には表と裏があるので注意する。(しぼりの凸っている方が表)
帯を全体的に四つ折にする。
②、折った帯の手先が膝の高さになるように持つ。
③、手先が下にくるように腰に二周して巻く。
④、垂れ先で手先と腰に巻いた帯をまとめて下からくるんで結び、ちょうちょ結びをする。
⑤、長い方の先を、ちょうちょ結びの結び目を隠すように下から通し、垂らして形を整える。
⑥、おなかを引っ込めて、えりを崩さないように時計回りに後ろへ回し、前の帯幅を整える。
⑦、完成。結び目は背中心から少しずれているほうが粋に見えます。
浴衣のインナー男性は着るもの?
![]()
男性が浴衣を着る時、インナーは着た方が良いのかどうか迷ったことはありませんか?
時代劇なんかでは、浴衣姿の男性が浴衣を脱ぐと、上半身裸だったりしますよね。

結論から言うと、インナーを着ることをお薦めします。
浴衣はもともと湯上りに着たものなので、素肌に直接着ても差し支えない衣類でした。
しかし今は昔と違って、夏はとても蒸し暑いです。
素肌の上から浴衣を着ると、汗で浴衣が張り付いてしまいます。
しかしインナーを着用すれば、肌着が汗を吸ってくれるので浴衣が肌に張り付くのを防ぐことができますし、汗や皮脂で浴衣本体が汚れるのも防ぐことができます。
また、下半身のインナーは必要ないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、下半身もステテコなどのインナーを履くようにしましょう。
ステテコを履けば裾さばきがしやすく、歩きやすくなります。
また、あぐらをかいた時でも下着やむだ毛が見えにくくなるので履いておくとよさそうですね。
というわけで、快適に過ごすためにも、浴衣を着る際にもインナーを着ることをおすすめします。

ちなみにインナーを選ぶ際のポイントとして、上半身のインナーは襟ぐりが見えないものにしましょう。
たまにTシャツを着ている方を見かけますが、野暮ったく格好悪いです。
また、下半身のインナーとしてステテコを選ぶ際には、トイレのしやすいように前開きになっているものを選ぶと良いかもしれません。
【男性の浴衣の着方】左前?右前?どっちが上?
![]()
最後に、浴衣の着方についてご紹介します。
浴衣を着る上で、左前か右前か迷ったことはありませんか?
ちなみに私は毎回迷います(^^;;
浴衣を着る際は、男性も女性も右前が正解です!
洋服のボタンでは、男性と女性では作りが異なってします。
そのため、浴衣も違うのでは?と思いがちですが、浴衣では性別に関係ありません。
なので、女性と一緒でも安心して右前で着てください。

とは言っても、「右前ってどっち…?」と思う方もいらっしゃいますよね。
右前というのは、自分から見て右側が手前にあるという意味です。
つまり、右衿が下になるよう着ます。
浴衣の衿を合わせる際に、自分から見て右側を最初に合わせ、次に左側を合わせるようにしましょう。

覚え方のコツとして、人から見たとき「衿がyの字になっている」と覚えておくとわかりやすいです。
浴衣を着ている人を正面から見ると、衿がyの文字のように合わせてあるのがわかるはずです。
自分が浴衣を着るときにどちらが前かわからなくなったら、「人から見てyになる」と思い出してくださいね。

ちなみに、右衿が上になるように着ると、縁起が悪い着方になってしまいます。
あの世とこの世では、すべてのことが逆になると考えられていることから、亡くなった人に着せる死に装束は左前にします。
せっかくのお祭りなのに、縁起が悪くなってしまうのは避けたいですよね(^^;;
なので、「人から見てyになる」をしっかり覚えておきましょう!
まとめ
今回は男性の浴衣の着方についてまとめました!
男性の浴衣姿って普段はあまり見られないので、たまに見る浴衣姿にドキッとしちゃいますよね 。
花火大会やお祭りぐらいしか浴衣を着る機会がないので、迷っている方はぜひ着てみてほしいなと思います。


コメント